シリアル・データ転送
レクロイは、新規または既存のデジタル通信規格に対応した高度な物理層評価解析システムやプロトコル検査システム、およびコネクティビティ製品を提供しています。半導体、機器、システム、ソフトウェアのデベロッパーは、設計、製造、販売に至る製品ライフサイクルの各フェーズでレクロイの製品を使用しています。
レクロイの物理層評価解析システムとプロトコル検査システムは、規格適合性と相互運用性を確保するために物理層の性能を厳密に評価し、通信トラヒックを厳密に監視し運用上の問題を診断する、開発用/製造用製品から構成されています。レクロイでは、ウェブサイト上のソフトウェアを順次更新しており、ユーザーが自由にダウンロードし、最新の機能を利用することができます。レクロイの物理層評価解析システムとプロトコル検査システムでは、製品の設計フェーズと製造フェーズにおいて、規格への違反、恒常的なエラーと一時的なエラー、欠陥や不整合性などを即座に検出してできるので、素早く修正することができます。レクロイのコネクティビティ製品では、ブロードバンドのインターネット・アクセス環境において、中断のない信頼性の高いサービスが保証されます。
市場の需要
デジタル情報への需要が増大するに伴い、コンピュータ、通信、民生機器、航空宇宙、自動車、産業オートメーション、医学計測、ロボティックスなどいろいろな市場において、複数の電子装置間通信の必要性が急速に高まってきました。このようなニーズは、デジタル情報(データ・ストレージ、リッチ・メディア・コンテンツなど)の広範なブロードバンド伝送を中心に増大しています。複数のデジタル機器間の通信は、銅線、光ファイバー・ケーブル、ワイヤレス・テクノロジなど、様々な物理媒体上で行われます。
物理層試験
近年、デジタル・データ通信は、高速大容量のデータ転送のニーズに応えて転送速度が増加するに従い、あらゆる分野でパラレル転送からシリアル転送に移行しています。シリアル転送では、パラレル転送時のボトルネックとなったデータ間スキューやクロック-データ間スキュー、伝達遅延時間等の問題を解決して、より高速性を実現し、拡張性、簡易性などのメリットがあります。その一方で、ギガを超える転送レートを実現するため、従来さほど重要視されなかった伝送線路設計や等長配線、インピーダンス管理等々の高周波設計が重要視され、非常に厳密なジッタの管理も相互接続性を守る上で重要な課題となっています。昨今のシリアル・データの各規格では、こうした相互接続性を守るため、規格に対して適合しているかどうかを判断するために、物理層における信号品質を評価する試験が行われています。特にコンプライアンス・テストと呼ばれる適合性試験が求められる場合が少なくありません。 また、適合性試験における評価だけでは信頼性が不十分な場合は、ジッタを含めた広範な信号解析が必要な場合もあります。
通信プロトコル
デジタル機器は、指定された通信プロトコル(通信規格)に従い、物理伝送チャンネルを通じて電気信号を送信することによって相互に通信を行います。通信プロトコルはチャンネルと機器ハードウェア/ソフトウェアを制御する詳細な規則であり、信号がどのように送信されるのかを規定します。通常、チャンネルとプロトコルは、公的な通信規格によって規定されます。通信を正常に機能させるには、個々の機器が同じ通信規格を認識し、その通信規格に従う必要があります。
初期の通信規格は比較的単純であり、一般的に、銅線で直結された2つの単純な機器間の低速通信を対象としていました。今日の通信規格は極めて複雑になっており、通常、様々な物理メディア(銅線、光ファイバー・ケーブル、急速に変動する周波数を取り扱うワイヤレス・テクノロジなど)を通じて間接的に他の機器に接続された複数の高度な機器間の高速通信を対象としています。その結果、以前はわずか数ページの文章で表現されていた通信規格が、現在では数千ページの記述に拡大しています。これらの通信規格(プロトコル)の仕様は広範に公開されているため、メーカーが違っても、ハードウェア/ソフトウェア製品の相互接続性が比較的簡単に維持されます。
レクロイが現在提供している検査システムでは、次の通信プロトコルをサポートしています。
ページトップに戻る