お知らせ
2012年4月26日
レクロイの半導体による帯域幅は、市場で広く採用され、長年に渡り蓄積された経験を持つSiGeにより実現されています。レクロイは、SiGe 8HPプロセスを採用し、36GHz帯域 4チャネル同時入力を実現しています。レクロイは、LabMaster 10Ziの製品ロードマップを発表し、2013年にはDBI技術を用いて100GHz帯域を実現する計画としています。
レクロイの65GHzモデルと計画された100GHzモデルは、特許技術であるDBI(Digital Bandwidth Interleave™)技術を使って実現されます。さらにLabMaster 10ZiはChannelSync™アーキテクチャにより、精密な同期を維持しながら、80チャネル同時に36GHzの帯域と80GS/sのサンプリング速度による補捉、或いは、40チャネル同時に最高65GHzの帯域と160GS/sのサンプリング速度による補捉を可能にします。
レクロイは他のメーカでは提供しえない性能と、100GHz帯域へのアップグレード・パスを持つ唯一の企業です。
LabMasterモジュール型リアルタイム・オシロスコープのアーキテクチャは、オシロスコープのアクイジション(信号捕捉)機能をディスプレイ、制御、および処理機能と分離しています。 LabMasterマスターコントロールモジュール(MCM-Zi)には、ディスプレイ、制御、ChannelSyncアーキテクチャ、強力なサーバークラスのCPUが含まれています。
LabMaster 10Ziアクイジション・モジュールは、シリコンベースの36 GHzのチップを使い、2つの入力チャネルで最高65 GHzまで(または将来アップグレードすることで、1つのチャネルで100 GHzまで)帯域の性能を提供します。1つのLabMaster 10Ziマスター・コントロール・モジュールと1つのLabMaster 10Ziアクイジション・モジュールの組み合わせにより、4チャネル36 GHz帯域のオシロスコープとして、または2チャネル65 GHz帯域/4チャネル36 GHz帯域のオシロスコープとして使用することができます。
また、ChannelSyncアーキテクチャを使用して最大20台のアクイジション・モジュールを完全に同期させることができます。これにより、36 GHz帯域80チャネル、或いは65 GHz帯域40チャネルまでのシステムが実現可能です。LabMaster用に新しく発表された拡張モジュールは、以前にのものと比べチャネル密度(帯域×チャネル数)を4倍に高めることができます。
LabMasterのChannelSyncアーキテクチャの利点は他にもあります。すべてのアクイジション・モジュールが共通して利用する単一のサンプリング・クロックとトリガ回路により、最大80チャネル入力時にも、最高の信号捕捉精度を提供します。アクイジション・モジュールは「プラグアンドプレイ」に対応した設計のため、特別なプログラミング、外部サンプリング、クロック同期、オシロスコープ間の複雑な接続などは必要ありません。
MCM-Ziマスター・コントロール・モジュールにはディスプレイとサーバークラス(12コア型)中央処理装置(CPU)があります。すべてのアクイジション・モジュールから取得した波形は、従来のオシロスコープのように、ひとつのディスプレイに表示されます。複数のアクイジション・モジュールを持つシステム全体の接続とセットアップは、精密なデスキュー校正を含めても5〜10分程度で完了します。
レクロイは、28Gb/sの世界最高速となるシリアルパターントリガを発表しています。これは最長80ビットのNRZ信号をサポートし、8b/10bおよび64b/66bのシンボル、およびPCI Express Gen.3プロトコルでトリガをかけることができます。これは以前に発表した14.1Gb/sのシリアル・トリガに付加された機能です。これらは、FPGAによる真のハードウェア・トリガで、リアルタイムでの監視を提供し、ユーザーによって定義された特定のシリアルデータ・トラフィックの捕捉が可能になります。このトリガは、特定のビットパターンやシンボルにエラーを分離する機能を提供することにより、高速シリアルデータのデバッグにおけるLabMaster 10Ziの価値を大きく高め、他のメーカーによって提供される 「ソフトウェア・トリガ」に比べてさらに高機能で便利になります。
2012年に米国カリフォルニア州サンタクララで開催されたDesignCon2012において、レクロイは4レーン同時にアイパターン、ヒストグラム、バス・タブ・カーブ、ジッタ計測などを表示し、比較/参照できる機能を示しました。また、クロストーク解析アプリケーション・パッケージのプリビューも公開しました。これらの機能はベータ・テスト中で、2012年7月から公開する予定です。これらの機能は、4レーンを使用する40GbE(4x10Gb/s)や100GbE(4x25Gb/sまたは4x28Gb/s)のシリアル・データ解析のテストに携わる技術者がクロストークの影響、データ・シンボルの特定のサンプリング点における振幅ノイズの測定、視覚的にマルチレーンを同時に評価するために理想的なツールです。LabMaster 10Ziの65GHz帯域 4チャネルシステムは、2レーン同時にケーブル入力によりシリアル・データ信号の近傍の第五調波パワー・スペクトル密度が得られます。36GHz帯域8チャネルシステムは、4レーンすべてのクロストーク解析のための信号を捕捉できます。
光伝送のための研究では、過去数年間にわたりDP-QPSKや16 QAMによる変調方式に投資してきました。並列光学系、例えば、周波数並列化コヒーレント光スーパー・チャネルまたは空間的並列化コヒーレントのMIMOシステムは、低速の構成品でありながら高い伝送速度を得ることができるために等価的に光ファイバの容量を拡張が可能であると注目されています。
ベル研究所で行われた最近のMIMO実験では、12チャネルLabMaster 9 Ziモジュール型オシロスコープシステムが6×20-Gbaudの QPSK伝送(波長チャネルあたり240Gb / s)で最長4.,200kmの伝送実証のために利用され、その結果は2012年3月に米国カリフォルニア州ロサンゼルス開催されたOFC / NFOECで表彰されました。
ベル研究所における他の研究者達は、データレートの記録更新をめざしQPSKおよび16 QAMを用いた研究成果をとして、最近では1 Tb / sに近づきつつあり、80 GBaud PDM-16QAMを用いたシングル・チャネルで640-Gb / sの回線速度の研究のためLabMaster•オシロスコープを使用しています。
ベル研究所のDr. Peter Winzerは次のように述べています。「LabMasterはベル研究所の中で重要な役割を果たしています。我々のコヒーレントMIMOの研究において、モジュール型オシロスコープは、12チャネルの高速サンプリング・モジュールが同期しているため、非常に簡単に研究を進めることができます。」また、「広帯域オシロスコープシステム技術に基づくレクロイのサポートが、我々のシングル・キャリア方式のテラビット伝送の研究に役だっている。」と続けています。
LeCroy Corporation は、シリアル・データ通信の解析分野において最先端の高度な測定・解析が行える計測機器を製造、販売しています。レクロイが提供する高性能のデジタル・オシロスコープ、シリアル・データ・アナライザ、プロトコル・アナライザは、コンピュータや半導体、データ・ストレージ機器、自動車や産業用機器、軍事産業、航空宇宙産業などの設計技術者に幅広く利用されています。LeCroy Corporationは48年間にわたり、革新的なテクノロジによって、特に波形解析において最高の評価を得てきました。高速信号の捕捉・計測・表示を行う波形解析は、今日の情報・通信テクノロジを促進するために必要不可欠となっており、LeCroy Corporationの持つ技術が大きく貢献できると確信しています。LeCroy Corporationはニューヨーク州チェストナットリッジに本社を置き、NASDAQに上場しています。詳細については、ウェブサイト(http://www.lecroy.com)をご参照ください。
なお、製品の仕様や発表内容は、予告なく変更されることがあります。
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