IEEE 802.3-2005 / ANSI INCITS 263-1995 (R2000規格(1000Base-T、100Base-TX、10Base-T)に準拠
簡単で使いやすい自動テスト/レポート作成ソフトウェア
プローブを使用せずに広範なコンプライアンス・テストが可能なテレダイン・レクロイの新しいテスト・フィクスチャ(TF-ENET-B)
妨害信号テスト用に「パワー・スプリッタ」を組込み済み(TF-ENET-B)
マスク・テスト
No TX TCLK DUT(送信クロックを取りだせないDUT)をサポート
コモンモード電圧テスト
QPHY-ENETは、テレダイン・レクロイの新しいQualiPHY自動テスト/レポート作成ソフトウェアに対応し、電気的なコンプライアンス・テスト(1000Base-T、100Base-TX、10Base-T規格)を実施するソフトウェア・オプションです。
QualiPHYメニューからコンプライアンス・テスト項目を選択すると、そのテストが自動的に開始され、必要に応じて表示される様々なメッセージや接続図に従い操作をするだけです。
テストが完了すると、QualiPHYはテスト結果のレポートをPDF形式、HTML形式、またはXML形式で作成します。ジッタ・テストとパルス・マスク・テストは自動波形位置合わせ機能を使用して行い、すべてのテスト結果にテスト対象の規格に応じてパス/フェイルの判定が示されます。10Base-Tパルス・マスク・テストもサポートしており、このテストは付属のコンプライアンス・マスクを使用して行います。

1000Base-T トランスミッタ・テスト・モード1の波形
新しいテスト・フィクスチャ・キットは、IEEE仕様およびANSI仕様で規定されている3種類の負荷と規格の条件のすべてに対応しています。
1000Base-T テスト・モード2
マスター・ジッタ・テスト。図1は、入力信号(上のグリッド)とジッタ・トラック波形(下のグリッド)を示しています。ジッタ・トラックはジッタ量と時間の関係を表しています。測定結果はグリッドの下に表示されます。このオプションではモード3のスレーブ・ジッタ・テストもサポートしています。

図1:1000Base-Tモード2のテスト
トランスミッタ・テスト・モード2および3の波形例
1000Base-T テスト・モード4
図2は伝送歪テストを示しています。この歪テストでは、PAM-5符号化信号の数学的モデルによって生成された理論的波形と
の比較に基づき、被測定信号のエラーを測定します。5.4 V(DUT入力で2.7 V)電圧レベル、20.833 MHzの妨害信号を付加することができます。
このテストでは、10 mVの分解能テスト要件に対応するために、高度なアベレージング機能を使用します。

図2:1000Base-T モード4のテスト
QPHY-ENETコンプライアンス・テスト・オプションにおける100Base-TX / 10Base-Tテスト
QPHY-ENETコンプライアンス・テスト・オプションは、IEEE 802.3-
2005とANSI INCITS 263-1995 (R2000)で規定されてい
る100Base-TX / 10Base-Tテストもサポートしています。
図3は100Base-TXマスク・テスト結果を示しています。この
テストは、規格に適合した信号ではマスク障害が発生すること
がないため、一般的によく使用されます。

図3:100Base-TX ツイストペア・アクティブ出力インタフェースの
マスク・テスト結果
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10Base-T 差動出力電圧マスク・テスト
図4は10Base-T 差動出力電圧(DOV: Differential Output
Voltage)マスク・テストを示しています。このテストは、
100Ωのターミネーションにかかる値として測定される、ピー
ク差動電圧の絶対値として定義されます。マスク・テストでは
パルスの形状を評価します。

図4:10Base-T DOV外部マスク・テスト
イーサーネットのテストを実施するには、テストのための様々なセットアップと接続を行う必要があります。
QualiPHYでは、分りやすい接続図とメッセージ・ボックス
(図5および6を参照)を利用し、極めて簡単にセットアップし
てテストを実行することができます。接続図の下に表示されるメッセージ・ボックスの指示に従い、ジャンパー・ピンを変更
してテストを行うことができます。Gigconf(DUTメーカーから提供されるMS-DOSテスト・ソフトウェア)などを使用してテスト信号を変更する必要があるときは、メッセージ・ボックスが表示されます。

図5:接続図およびメッセージ・ボックス
図6:メッセージ・ボックス
図7はイーサーネット・テスト項目とプリセットされているテスト手順を示しています。各テスト項目は設定メニューから選択できます。既存の設定をコピーして編集すれば、ユーザー独自にカスタマイズしたテスト・シーケンスを作成できます(プリセットされているテスト手順は変更できません)。

図7:コンプライアンス・テスト項目のセットアップ、
およびプリセット・テスト手順の選択メニュー
テスト終了後に、QPHY-ENETコンプライアンス・テスト・オプションはテスト結果のレポート(図8を参照)を作成します。このレポートのファイル形式は、ユーザーの要件に合わせてHTML形式、
PDF形式、またはXML形式を選択できます。

図8:ENETテスト結果のレポート
各測定結果は、パス(合格)またはフェイル(不合格)のマーク付きで集計表に示されます。テスト時の波形を示す関連画面のスクリーンダンプなどの詳しい情報については、レポートの「詳細」セクションを参照してください。
これらのレポートには、コンプライアンス・テストに使用した計測器に関するあらゆる情報が含まれています。
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TF-ENET-B
TF-ENET-Bは、全3種類のイーサーネット規格(10/100/
1000Base-T)をテストする場合に必要です。
デジタル・オシロスコープとの信号接続には、付加回路(プロ
ーブなど)からの影響を避けるためにSMAケーブルを使用して
います。テスト・フィクスチャは、1000Base-Tで妨害信号の
テストを実施するために-3dBのパワー・スプリッタを組み込め
るように設計されています。
アクセサリには、DUT接続用に50Ω終端器(6)と6インチ・
イーサーネット・ケーブル(1)が含まれています。

TF-ENET-B: SMA端子を装備した
イーサーネット・テスト・フィクスチャ(高信号忠実度を実現)。
*SMAケーブルとアダプタが必要です。
1000BASE-T:
モード1:ピーク差動出力電圧(PDOV)、ドループ、パルス・マスク
モード2:マスター・ジッタ
モード3:スレーブ・ジッタ
モード4:伝送歪み測定
コモン・モード出力電圧
100BASE-TX
UTP差動出力電圧
オーバーシュート
信号振幅シンメトリ
立ち上がり時間(ベース〜上限値)
立ち下がり時間(上限値〜ベース)
立ち上がり時間(下限値〜ベース)
立ち下がり時間(ベース〜下限値)
立ち上がり/立ち下がり時間シンメトリ
デューティ・サイクル歪み
ジッタ
ツイストペア・アクティブ出力インタフェース・テンプレート
10BASE-T
ピーク差動出力電圧(PDOV)
高調波
内部/外部MAU(ノーマル)
内部/外部MAU(インバート)
100 Ω: TP_IDL / リンク・パルス*
負荷1: TP_IDL / リンク・パルス*
負荷2: TP_IDL / リンク・パルス*
出力タイミング・ジッタ*
8.0BT 出力タイミング・ジッタ*
8.5BT 出力タイミング・ジッタ*
コモン・モード出力電圧
*ツイストペア・モデルを使用した場合/使用ない場合
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