FAQ(よくあるご質問)
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SATAコンプライアンス・テスト
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Q2. Cut Off周波数の設定とNatural Frequencyの設定値が違いますがどうしてですか?
Q3. ジッタの評価をする場合に、テストパターンは関係ありますか?
Q7. 一般的な振幅パラメータAmplitudeとかは使えますか?
SATAコンプライアンス・テストGen1は、基本的にTIAを用いて行うことを前提に作られた仕様、Gen2は実際のレシーバ特性をモデルに作られた仕様です。従って、Gen1ではデータ信号のみのジッタを評価する方式で、Gen2はレシーバ特性をモデルにしたPLLシミュレーションを使って再生したクロックを基準にデータのジッタを評価する方式です。いずれも周波数成分で分けてジッタ評価を行います。Gen1では5UIと250UIに分けられ、5UIではジッタの高周波成分のみ、250UIではより低い周波数の成分も含んだジッタを評価します。Gen2では、PLLの帯域をBaud/10の場合は高周波成分のみ、Baud/500の場合は低周波成分まで含んだジッタを評価します。
Q2. Cut Off周波数の設定とNatural Frequencyの設定値が違いますがどうしてですか?
Natural Frequencyは、デジタルフィルタの設定で、カットオフ周波数との関係はダンピング・ファクタで決まります。ダンピングファクタが0.707の場合は、カットオフ周波数の訳2分の1になります。
Q3. ジッタの評価をする場合に、テストパターンは関係ありますか?
非常に大きく影響します。HFTPのようなクロック・パターンではISIが発生しないので、DDjが小さくなりますが、LBPのようなパターンではISIが発生するのでDDjが大きくなります。8b/10bで許されるパターンの中ではK28.5のパターンが最も大きなDDjが発生すると考えられます。このようにテストパターンによってDDjが異なるため、Tjも異なります。
これは、SATAのWGの中でも議論になっています。ファイバ・チャンネルで実績のあるTJPATと呼ばれるジッタ評価用のテストパターンやPRBSのようなランダムパターンを推奨するグループと、実際には8b/10bの縛りがあるので、実際に送られるデータパターンにするべきだとするグループに分かれています。
SATAの規格では、TjとDjを評価することが求められていますが、上記でも述べたようにテストパターンによってジッタ量が異なります。また、ほとんどのジッタのDj/Rj分離アルゴズムは、繰り返しパターンを前提としています。繰り返しパターンではない(あるいは繰返し周期が長くてオシロスコープの取り込み時間以上ある)パターンを対象にすると、そのパターンで発生するISIは一定周期で発生しないのでDDjと認識されず、Rjとみなされます。結果的にDDjが小さくなってRjが大きいという結果となります。また、Pjの分離にもパターン長が必要なので正確にPjが計測できません。これは、原理的に起こりえます。唯一レクロイのISIプロットを使ったアルゴリズムだけが、ランダムパターンでISIを計測できます。ただし、この場合もPjを正確に測れないのは同じです。
SATAの規格にはSATA IとSATA IIがあり、SATA IではGen1がSATA IIではGen1とGen2が規定されています。USBの1.1と2.0の関係に近いものです。SATA IIはSATA I を基本的に含んでいます。SATA IIにおいては、マスク試験を廃止し、波形の特徴をパラメータで評価することに決めたため、マスクのデータはありません。SATA Iで規定されたGen1のマスク・データがあるだけです。
Q7. 一般的な振幅パラメータAmplitudeとかは使えますか?
SATAのコンプライアンス・テストでは、HFTP、MFTP、LFTP、LBPの各テストパターンが決められており、それぞれのパターンでパラメータ計測するビットが指定されていますので、通常のパラメータでは計測できません。また、特殊なアルゴリズムで計測するので仕様に従った計測をする必要があります。